早いもので、スイスで初めて放射性核種(PRRT)治療を受けてから、もうまる1年が経とうとしています。
期待と不安で胸を膨らませ...なんちゃって...、ほとんど観光旅行(←欧州核実験体験ツアー?!)のノリで、去年の今日(米国時間の9月12日)、サンフランシスコ空港を飛び立ちました。
Basel, Switzerland - September 2008
治療自体にそれほど不安はなかったけど、やはり肺血栓やその他の病状のある患者の長旅、そしてサンフランシスコに残して行かなければならなかった、まだ3ヶ月の「チビダル・コナー」の事がとても気がかりでした。
去年のUS OPEN(テニス)を観戦中のコナー、3ヶ月♪
幸い、同じベイエリア在住のゆみたちさんがコナーを預かってくれて、ブログで更新してくれたので、母は毎日、スイスからコナーを見る事ができてとっても嬉しかったです♪ →「ぼく、ちびだる」
その他にも、私の治療日を早めるために、里帰り中に直接バーゼル大学病院に行って交渉してくれた、バーゼル出身の私のサイコセラピスト、スー先生。
そしてバーゼル滞在中に旧市街を案内してくれた、そのスー先生の甥っ子、ヨナス君とガールフレンドのオリビアさん。
最初は様々な障害を感じ、実現するなんて思ってもいなかったこのスイス行き。でも、たくさんの人たちの努力と親切、そしてやさしさに触れ、最後はとてもスムーズに事が運びました。
「宇宙の摂理とは、欲しい時には与えられないけど、必要な時には必ず与えられる。」以前誰かが教えてくれた、こんな言葉を噛み締め、これはきっとやるべき治療だったのだと、今は実感しています。
そしてバーゼルの街並みはとても美しく、癒されます。
この先また治療が必要になれば、またバーゼルに戻りたい!と本気で思うくらい、ここが大好きになりました。
***
実は米国では、ここ2、3年の内に、MDアンダーソン(テキサス州にある有名ながん治療及び研究施設)でこのPRRTの治験が始まるという噂です。
たしかにバーゼルよりは近いですが...
テキサス?
それとも...
それとも...
バーゼル?
再度...
再度...
テキサス??
それとも...
それとも...
バーゼル??
ん〜、どうせ同じ治療をするなら、幸せな気分にさせてくれる素敵な場所でやりたいってもんですよね〜??(笑)
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いつも応援のクリックありがとうございます♪
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「高速道路で病院へ向かう車の窓から」
先日お伝えしていたように、今日、ホークアイのところへ行き、CT検査の結果を教えていただきました。
結果は、変化なしでした♪ 胸部から下腹部にかけて新しい転移もなく、現状の腫瘍は前回の画像と全く同じだったそうです。
「え〜今回は縮んでないんですか?」と少し口をとんがらせたら、ホークアイはにこっと笑って「でもこれはいいニュースですよ」と言ってくれました。
まだレポートのコピーはもらってないのですが、ホークアイの話だと、腫瘍の形も中心部の様子(壊死状態に見える)も前回と全く同じで、つまり腫瘍はまだ「ひん死状態」、しばらくは活発化しないだろうとのことでした。
これはバーゼルの医師が言ってたように「よければ数年間は効果が持続する」という見解と一致しています。最近はまた体調が悪かったので、もしや増悪か...と心配していたのですが、これでまた一安心です♪
でもまた4ヶ月後にCT検査だそうです(←こないだはクリスマスの後だって言ったじゃ〜ん...泣)。
あと最近の体調不良についても見解/アドバイスをもらったのですが、今日は2度目の更新で疲れたので、また後日書きたいと思います。
ということで、今年は1年間、全く治療なしで過ごせることになりそうです(わくわく)♪
秋には残りのマイレージを使って日本にいっちゃおうかな〜なんて考えてます。ブログで知り合えた人たちにもぜひお会いしたいですし♪ (コナーは連れてけないけど...)
いつも応援、お祈りして下さる方々、皆さんの念力が届いたのだと本気で思っています。本当にありがとうございました♪
これからも、まことは頑張りマッス!
私と同病の方や家族の方々で、このブログにいつも来てくださる方は、きっとふくろう猫さんのブログもすでに見ていらっしゃると思いますが、一応ここでも紹介させていただきます。
ふくろう猫さんの本日の記事によりますと、スイス(バーゼル大学病院)での放射性核種治療(PRRT)の日本人患者の受け入れに際して、病院側は、患者のオクトリオスキャン(ソマトスタチン・シンチグラフィー)の結果の提出を必須にしない方針に変えるようです。
これは、ふくろう猫さんが、日本ではオクトリオスキャンという検査が正式に承認されてなく、厚生省への申請や許可にかなりの時間とお金が掛かる事、そしてこの為に、多くの患者さんが最初からこの治療を断念していることなどを、バーゼル大学のジャン・ミューラー教授に直接訴えてくださったそうです。
これからは、オクトリオスキャンの代わりに、もっと身近に受けられる検査の結果で、治療の対象になるかどうかを判断してくれるようです。
医者が何もしないのなら、患者が自ら行動を起こす!
ふくろう猫さん、とても素晴らしいことですね♪
何度も繰り返すようですが、欧米では、このPRRT治療は手術不可能な内分泌腫瘍、カルチノイドに対して、今のところ最も効果的な治療法だと考えられています。日本では、医者から「非現実的だ」と一言で片付けられてしまう患者さんも多いようですが、私自身に関して言えば(副作用は患者によって違いますが)、これまで味わった過酷な治療に比べ、こんなラクチンで夢のような治療はありませんでした。
先日、ずっとブログを読み逃げさせて頂いていた、日本のとあるカルチノイド患者さんがお亡くなりになりました。もちろん一度も話したことはありませんでしたが、それでも涙が出て止まりませんでした。
そして、また別の、自宅緩和ケアに入っていた神経内分泌腫瘍の女性も、今年の1月から更新がプッツリ途絶えています。
そして2ヶ月ほど前は、こちらアメリカで、サポートグループを通していつもメールをやりとりしていた膵内分泌腫瘍の女性が亡くなりました。ご主人が、半年ほど前からPRRT治療について情報を集めている矢先でした。
私はブログだけでは、他の患者さんのくわしい事情や治療状況は分かりませんので、その方のブログにのこのこ出かけて行って「この治療法は効果ありそうですよ」なんてことはとても言えません。実際、国内の治療で順調な方もいらっしゃるでしょうし、また今の治療に専念されている方にとっては余計なお世話かもしれません。
でも、もし...もしも、今の治療に限界を感じていらっしゃったら...もし医師から「他にもう効果的な治療法はありません」なんてことを言われているとしたら、ぜひこのPRRT治療は前向きに考えてみる価値はあると思います。
私の経験では、欧米の医師は、比較的オープンで理解があると思います。
私と夫も、PRRT治療の受け入れを求めて、ヨーロッパ中の著名な医師たちに、ずうずうしくも直接メールを送りました。どの医師も、快く返事を送ってくれました。ドイツの医師に、治療費が高すぎて無理だと言うと、費用を下げてくれました(結局、タイミングの問題で、ドイツには行きませんでしたが...)。
誠意を持って頼めば、失礼な事でも何でもないことです。
日本から、このPRRTを受けられた方は、多分このふくろう猫さんが初めてだと思います(私の知る限りでは2人しかいません)、この件に関して、質問がある方は、ぜひコメントを下さいとのことです。
再度、ブログアドレスはこちらです。http://kikasete.cocolog-nifty.com/blog/
私たち皆の空の上に、希望の星が輝きますように!
(おまけ♪)
先日、友人からコナーの一歳のお祝いにカラーを頂きました。
「I WILL NOT CHASE SQUIRRELS 」
(僕はリスを追いかけません)
(僕はリスを追いかけません)
しつけ訓練中のコナーにぴったり?
保育園に付けて行ったら、係のお兄さんが思いっきりウケてました。
(↑カーメルビーチでコナーに追いかけられたリス)
S大付属病院がんセンター・クリニック
本日、主治医の所でCT検査のレポートを見せてもらいました。
肝臓にある複数の腫瘍が、ほぼ全て前回よりも縮小していました。いや、主治医は、現在進行形で「縮小し続けている」と言ってくれました。新しい転移もないようです。
肝臓にある複数の腫瘍が、ほぼ全て前回よりも縮小していました。いや、主治医は、現在進行形で「縮小し続けている」と言ってくれました。新しい転移もないようです。
つまり、とっても嬉しい結果です。ここ2,3週間、体調が悪く、つい弱気になっていたのも一気にぶっ飛びました。少なくとも、この倦怠感、疲労感は、がんが増悪しているからでないことが分かり、一安心です。やはり、持続性のある強い放射能の副作用でしょうか。がん細胞が壊れていく段階で、肝臓にかなり負担がかかっているのもあるでしょう。
レポートによると、一番大きな腫瘍は、前回の7.1 x6.4センチから、4.5x5.8センチになっているそうです。体積的に見積もると治療前の10x7.6センチから80パーセント近く減少したことになります。
他にも前回2.6x2.5センチだったものが1.6x1.5センチ、2.5x2.4だったものが1.7x1.7センチ、2センチ平方だったものが1.5センチ、さらに小さいものは消えているのもあるそうです。(←それにしても、一体いくつあるのかしら...汗。)
そして、前回と同じく、ほとんどの腫瘍の中心部には細胞の死滅のような兆候が見えるそうです。
このような状態なので、次回のCT検査は、3ヶ月後ではなく、半年後で良いそうです。何か新しい症状が現れないかぎり、11月までリラックスしてくださいという事でした。
まるで思ったよりちょっと長い執行猶予を貰って解放された、囚人ってとこでしょうか。がん患者って、こんなことで天にも昇るほど嬉しくなってしまうんですね~。ほんと幸せ~~
ただ1つだけ、この病気とは関係あるのかないのか分かりませんが、左の卵巣の管に「できもの」のようなものが映っていたらしく、念のために産婦人科で見てもらうことになりました。それ以外はとくに問題はないようです。
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そして、いつもこのブログを見てくださり、そして応援してくださっている皆さん、本当にありがとうございます。皆さんが私の回復をいつも信じていてくださる事は、私の内なるパワーになっています。そして、私と同じくがんと闘っているみなさん、ご家族の方々、私も同様にいつも応援して、お祈りしています。
私たち一人一人に、そのパワーを信じ続けられる勇気が与えられますように。
私たち一人一人に、そのパワーを信じ続けられる勇気が与えられますように。
Pt. Isabel Dog Park から見える霧のサンフランシスコ(分かるかな??)
明日は久しぶりの外来です。主治医のホークアイに直接会うのは、去年のスイス治療出発前以来、なんと8ヶ月ぶりです。その間、血尿騒動や、定期の血液検査、CT検査など色々いろあったけど、その都度コーディネートしてくれたのは、彼のフェロードクターやナースでした。
いくら治療が順調だといえ、進行性のがん患者をこんなに長くほったらかす主治医って他にいるのかしら??(←むちゃくちゃ放任主義じゃん。)
いくら治療が順調だといえ、進行性のがん患者をこんなに長くほったらかす主治医って他にいるのかしら??(←むちゃくちゃ放任主義じゃん。)
それでずっと気になっているのが、先週の木曜日に受けたCTの結果です。明日まで待つのが辛抱できず、ついフェローのドクターパムにメールしてしまいますた...(汗)。
すると意外な返事...。
ドクターパムは先月から正式にホークアイのフェローではなくなったらしいです。(つまり昇進したらしい...)。なので、早い話が、もうメールはしてくるなということだったのですが、CTの結果も詳しくは明日ホークアイと会えば分かるけど、とりあえずは「良い結果(Good Results)」だったそうです。
この「良い」という言葉はくせもので、がん患者にとっては腫瘍の大きさに変化がないことも「良い」ことだし、もちろん縮んでるのも「良い」ことです。腫瘍が消えてるとしたら、「良い(Good)」ではなくて「素晴らしい(Great)」くらい言ってくれるだろうし...なんて色々考えたりして(汗)。まあ、7.5センチの腫瘍がそう簡単に消えるとは思えないので、そこまで大きな期待はしてませんが...とにかく増大はしていないようなので、一安心です。
「CTの結果どうだったのかしら...??」と思ってる方も多いと思い、簡単ですが、ご報告いたしました。明日、詳しいことが分かり次第、また更新させていただきます♪
今回良い結果だったのも、いつも皆さんから「ポジティブ・パワー」をたくさん貰っているからだと本気で思ってます。いつも応援、本当にありがとうございます。