こちらはすっかり冬です...
昨日、無事にバーゼルに着きました。励ましのコメントをくださった方々、どうもありがとうございます! 今、宿泊先のとなりあるカフェから漏れてるWIFIで、かろうじてインターネットに繋がっていますが、いつまた切れるか分からないので簡単に済ませますね。(笑)
治療は来週の月曜から始まります。今日(金曜日)はダウンタウンに出かけ、クリスマスショッピングやお土産の買い物をほとんど済ませました。(早っ!)
明日は、列車で1時間ほどのルツェルンまで出かける予定です。今日はそんなに寒くなかったのですが、今夜から気温が急に落ちてきて、明日は雪になるかもしれないそうです。天気がよければ、ルツェルンで念願のスイスアルプスが見れるかもしれません! わくわく...。
僕のランデビューも見てね!
わたしがスイスで受けたPRRT治療に関して、日本の膵内分泌腫瘍、その他の内分泌腫瘍(カルチノイドなど)の患者さん数名から問い合わせを頂きました。私自身も日本での治療方法、実態等を知らなかったので、とても勉強になりました。しかし、同時に、日本のほうが、未承認の抗がん剤使用や治療を行うことに関して、主治医の協力を得難いことが分かり、大変驚いています。ただでさえ稀で、治療法も限られている病気です。下手をすると患者の方がよほどこの病気について、調べて勉強している場合もあります。もっと患者の希望に耳を傾けてもいいのでは、と思ったりもします。
私もこのPRRTを最初に知ったのは、主人が患者のネットワークを通して調べてくれたからです。もちろん、私も主人もド素人で、自分の治療結果もまだ分かってないので、あまり軽率なことは言えないのでしょうが、「この治療が私の命を救ってくれた」と言い切る患者さんを私たちは何人も知っています。その人たちのほとんどが、手術、抗がん剤、放射線治療などありとあらゆる治療を試してみたあげく効果がなく、医者もほとんどお手上げ状態だった人たちです。ですので、日本でも、もしあきらめかけているような方がいらしたら、その前にこの治療を考えてみる価値はあると思います。
治療を受けるための手続き等は決して難しいわけではありません。もし必要ならば、メールを頂ければ、私たちが直接問い合わせたヨーロッパの連絡先、その他主治医などからもらった資料をお送りします。何度も言いますが、このPRRT治療に適しているかどうかはオクトリオスキャンという検査でわかります。「ソマトスタチン受容体シンチグラフィー(SRS)」とも呼ばれるようで、日本でも受けられるようです。この検査で腫瘍がソマトスタチンにプラス反応であることが分かれば、PRRT治療の対象になるようです。
これはあくまでも、素人の私が限られた情報によって得た知識ですが、同病の患者さんの方々の今後の治療の参考になればと思い書かせていただきました。
上が大型犬、下が小さな犬用のランになっています。
「大型犬用は体重36ポンド(16.5キロ)以上であること」
チビはちょうど30ポンド(13.5キロ)。
まあ、ちょっと軽いけど大型犬でためしてみるか...
股の間に隠れながらも、強がってみせる...?

でも相手にされてない...(汗)
みんなでわいわい楽しそう。
「こっち側は僕のように強くないとだめなんだよ~」
8ヶ月のMIXワンちゃん「ヒューストン」とレスリング。チビダル降参?
このあとチビは泥だらけ...。
でも保育園とはまた一味違った楽しさを味わったようです。
旧市街にある大聖堂前の広場
19世紀から営業されているこのHOTELは、シンプルだけど、こぢんまりとして居心地よかったです。宿泊料は他のホテルより、ちょっとお手頃。WIFIがロビーでしか使えないのと、しょっちゅう止まっていたのは不便でしたけど...。

ホテル内のレストラン。宿泊者にはここの朝食が付いてます。
ライン川に面したレストランの中は、シンプルだけと歴史を感じさせます。


古き良き情緒あふれる街並み
建物がとてもカラフルなのが印象的でした。
1322年に建てられた、という意味でしょうか...
街の中心地の広場にあるファーマーズ・マーケット
バーゼルでNO 1の老舗チョコレート店、SCHIESSER。
お酒入りもある(かなり強い)ので選ぶときは店員さんに聞きましょう。
15世紀に建てられた、バーゼルで一番古いレストラン。
中はこんな感じ...
せっかくスイスに来たんだから...たまにはいいでしょ?
はい、これおみやげのマフラー。

ごめんね~。見付かんなかったのよ。
でもそんなのあげたら自分で飲んじゃうでしょ、あなたは...。
...つっこまないで(汗)。
それにこの「CELTIC」ってアイルランドのサッカーチーム?
どうして~????
この謎は次回解けます。お楽しみに!
市内を走る路面電車、トラム。「大学病院前~。」
月曜日の朝9時、JJ(夫)と私は事前に言われていた通りに、直接4階にある核医学科(Nuclear Medicine)の病棟へ。病院内の案内やサインは全部ドイツ語です。私はドイツ語は全くわからないので、JJの高校時代のドイツ語のクラスで得た限られた知識と、あとはあてずっぽうで無事病棟の入り口に到着です。
核医学科病棟は横開きのドア(写真上)に仕切られていて、関係者、患者、その家族以外は立ち入り禁止。呼び鈴をならすと看護師さんがやってきてドアを開けてくれました。すぐに病室に通されて、病棟の使い方の説明や、食事のメニューの選択、今後のスケジュールなどを渡されます。
ちなみに看護師さんや医師たちはみんな英語をしゃべってくれるので、ドイツ語は全く分からなくても大丈夫です。
3日間の治療スケジュールはほんとに楽で簡単でした。ちなみにこんな感じ...。
10時 医師の説明、血液検査、アミノ酸投与開始
11時 薬物(DOTATOC-Y-90)の投与
14時 腎臓のスキャン
16時 医師の回診
11時 全身、胴体部、および腎臓のスキャン
16時 医師の回診
水曜日
9時 胴体部スキャン
11時 医師の最終報告のあと退院
ちなみにこの病棟の患者用トイレやシャワーの排水は3ヶ月間特別な場所に貯められて、放射能反応が消えてから捨てられるそうです。
病室から見える景色。病院の中庭です。
写真でお見せできないのが残念ですが、初日の放射性薬物の投与は、時間をかけて点滴で行われるのかと思ってたのですが、実際はたった一本の注射を血管に注入するだけでした。それも小指の先程度の微量です。ゆっくりゆっくり注入されるのですが、それでも20秒程度で終わっちゃいました。へっ、これだけ? このためだけに何千マイルも超えてスイスまでやってきたのか...なんて思いましたけど。
注射は病院の地下室にある、これも隔離された治療室で行われました。放射性薬物の入った注射器は金庫のような頑丈な入れ物から取り出されましたが、最初でてきた時は、直径10センチくらいの水晶の塊のように見えました。よく見るとその水晶のような透明なガラス(だと思う)の塊の中に注射器が埋め込まれていて、針が先についているような形でした。
同室で同じ治療を受けた、アメリカ、ミネソタ州から来たサラさん(とそのご主人)。3人いるお子さんの1人は私と同い年だそうです。とっても親切で素敵なご夫婦で、3日間の軟禁(?)期間中も一緒にとても楽しく過ごせました。サラさんは60代半ば(カルチノイド腫瘍、背骨、甲状腺転移)ですが、私と同じく殆ど副作用もなく、とっても元気でした。
彼女のほかにもパキスタンからきた男性とイスラエルからきた女性の患者さんに会いました。2人とも50代くらいの方です。イスラエルの女性は「LU-177」を3回やって肝転移の90%が消え、今回の「Y-90」で残りの1個をやっつけたいと言ってました。こういういい結果のでている患者さんの話を聞くと、希望が沸いてきます。
余裕のピースサイン(?)
写真に移るときのこの癖、どこに住んでても治らないみたいです...(汗)
先日も書きましたように、医師はスキャンで見る限り、薬剤がしっかりがん細胞にくっついているので、いい結果が期待できると言ってくれました。11月の末にまたスイスに戻り、2回目の投与(できれば最後になって欲しい)をする予定です。最終的な結果は2回目の投与から2~3ヶ月後に分かるそうです。
※この治療に関して、もっと詳しく知りたい方がいらっしゃったら、ぜひ makotoinsf@yahoo.co.jp まで直接ご連絡ください。非公開コメント機能が働かないようなので、コメントはすべて公開されてしまいます。
次回は「番外編」です。
今日は記事を書くのにすっかり夢中になってました。ふと気がつくと...

いつの間にかソファの上にチビダルが...。

「気持ちいいも~ん」
...

しっ、しかたない...

「くるくるドライヤーだぞ~!」

厳しいママでごめんね。はいオヤツ...(汗)。
【スイス・バーゼル市】
ライン河沿いの美しい街並みがすっかり気に入ってしまいました
ヨーロッパの放射性核種治療

「でも、なんでわざわざヨーロッパまで行ってこんな恐ろしそうな治療を...?」
と思われる方がいらっしゃるかもしれません。そんな方のために、私のこの治療に至る経緯を下にまとめてみました。まあ早い話が、国内(アメリカ)では現代医学のがん治療でやれることはほぼやりつくしてしまい、後があまり残ってないということと、全身に毒がまわる抗がん剤のような苦しい副作用がほとんどない「おいしい治療(?)」だということを聞いて「もう私にぴったりの治療はこれしかない!」と思ったことでしょうか...。
スイス治療に至る背景
しかし今年に入ると急速に食欲が増し、体重も増え始め、まさに奇跡的と思えるくらいに体は回復し、ほぼ普通の生活が送れるようになりました。しかし、この間ほっといておいた肝臓の腫瘍はまた大きくなり始め、5月末のCTでは9センチ近くにまで増大していました。
私の主治医も、以前は情報が少なく懐疑的だったようですが、彼の患者の一人がドイツでこの治療を受け、かなりいい結果を出したこともあって、腫瘍のタイプも性質も似ている私にも、この治療を勧めるようになったというわけです。私自身も、ドイツとスイスでこの治療を受けたアメリカ人の患者さん2人と直接話をして、手術や抗がん剤よりも、精神的、体力的に負担が少ないということを納得させられ、受けてみる決心をしました。
次回はバーゼルでの治療実践編です...お楽しみに!

「ママ、いったい何の話してんだかわかんな~い」
「ごめんね、チビ、とても大事なお話なのよ~」
「つまんないの~」
...
んっ? さてはまた悪ふざけをかんがえてるな...