ちょっと前に、CGCテストの準備に備えて、陽性強化トレーニングセミナーに参加した、と書いたのですが、そこで頂いたマニュアルの中に、コナーのしつけにとても参考になっているものがあるので、紹介したいと思います。
またまた、興味のある方は、読み続けてくださいね♪
題して「この世にタダのものは無い!Who's house is this anyway??」
よく犬飼い初心者の中には「犬を迎え入れたら、とにかく可愛がる。愛情を注げば、犬は飼い主の事が大好きになり、言う事を聞いてくれる」と勘違いしている人がいるそうです。ごくたま〜にそんな犬も居るかもしれませんが、それは本当に稀です。
だから、逆に言えば、愛情を注いでいるにも関わらず、言う事を聞かない犬には腹を立て、叱る、怒鳴る、叩く、などの罰を与えるそうです。
こんな風だと、いつまでたってもこの悪循環から抜け出せません。それどころか、叱られる事に慣れてしまった犬には、さらにどんどん声を張り上げて行かなければなりません。端から見ても、ちょっとはしたないですよね?
できればそんな事しなくても、軽く合図しただけで、犬がサッと正しく動いてくれたら、すんごくカッコいいと思いませんか?
陽性強化では、罰を与えないといいますが、それはこのような「怒鳴る、叩く、引っ張る」などして恐怖を与える「加える罰」の事です。もちろん、陽性強化にも罰はありますよ〜。ある意味、もっと効果的で、厳しいのが...(笑)。
陽性強化法で成功するには、ただ良い事をした時に、褒めて「報酬」を与えるだけでは効果が上がりません。それと平行して、犬が「好ましくない行動」を起こした時は、とことんこの「報酬」を取り去って行きます。これが陽性強化で言う所の「罰」です。専門用語では「negative punishment(負の罰、つまり良い事、楽しい事が終わる)」と言うそうです。
ちなみに、悪名高き「加える罰」のことは「negative reinforcement(負の強化)」と言います。簡単に言えば「辛い事が終わることによって強化される」、つまり子供のほっぺたをつねって「ごめんなさい」と言うまで放さないというようなものです。昭和の時代ならともかく、今時こんな風にして子供に言う事を聞かせる親っているのでしょうか?
犬に対しても、こんな「古典的」なやり方は、もう終わりにするべきだと思います。
で、「負の罰」の方に戻りますが、この陽性強化の言う所の「報酬」って何だと思いますか? 食べ物だけではありません。あなたの犬が欲しがる物、事、好きな物、事すべてです。
おもちゃ、お散歩、外に出ること、撫でてもらう事、かまってもらう事、他の犬と遊ぶ事...とにかく自分の犬が喜ぶ事を全てリストアップし、それを飼い主が全部コントロールするのです。行儀よく振る舞うか、何か良い行いをしない限り、絶対に与えません。そう、タダの物など何もないのだ!
ねえ、厳しいでしょう?(笑)
飛びつく、吠える、わめく、暴れる...マナーの悪い犬は完全無視です。冷酷な表情で、目も合せません。犬の楽しみ(報酬)は全て取り上げて、どんな要求も絶対にのんであげません。時には部屋を立ち去ります。
犬は自分の要求を通すために、ありとあらゆる方法を試すといいます。そして色んな方法を試して、それを飼い主から拒絶されるうちに、通用するのはただ一つ、行儀よくしていること(静かにおすわりして待つ、など)だと学習するのです。
こうなってしまえば、後はもうオートマティックです(笑)。
恐怖を与えて従わすのと、犬が自分の頭で考えて、自主的に従うのは雲泥の差ですよね。これで犬の頭も良くなって、一石二鳥だそうです♪
(まとめ)
犬に愛情を注いで、見返りを期待するのは、かなりナイーブすぎ。犬はもっと「現金」なのだ(笑)。いつも自分が一番得する方法を頭の中で考えているのです。
でも、自分が得すると分かれば、なんでも率直に従ってくれるのが、また犬の可愛いところなんですよね〜。
犬に与える「資源」は、飼い主が賢くコントロールね♪
いつもクリックありがとうございます♪
PR
トラックバック
トラックバックURL: