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2024/04/26 07:33 |
犬の本当の姿

 


今日は、ちょっと前にもご紹介した、サンフランシスコの陽性強化ドッグトレーナー、ジーン・ドナルドソン氏の本を読んでいて「なるへそ」と思ったことを書きたいと思います。

またまたちょー長いです。興味のある方は読んで下さいね♪

以前も書きましたが、ドナルドソン氏はサンフランシスコにある犬の訓練士養成学校「San Francisco Academy for Dog Trainers」の創設者で、このアカデミーは、全米でも一流、「訓練学校のハーバード」などとも呼ばれています。

ここには新しくトレーナーになりたい人はもちろん、今まで「旧式の訓練法」を実践してきたけど、だんだん「疑問や限界」を感じてきたと言うトレーナーも数多く学んでいます。

画期的な、本物の陽性強化トレーニングを学びたい人には、このアカデミーが理想的だと思います。

実際、ここの卒業生は(シシリアさんもそうです)本当に素晴らしく、毎年SFベイエリアの雑誌が選ぶ「Trainer of the Year」にもよく選ばれています。

「特殊なカラー」や他の罰を多用して、(言う事を聞けば)たくさん褒めてあげます♪ なんてやってるトレーナーはノミネートすらされないでしょう。

個人的な疑問なのですが、今ではこんなに犬への負担やリスクを抑えた、よりよい訓練法がどんどん確立されているのに、それをろくに試そうとせずに、ただかたくなに拒否する人は、よっぽど犬に罰を与えるのが好きなのでしょうか? でなければ、そーゆー方向に向かうことで、自分が損してしまう人なのでしょうか?

いずれにせよ、犬のことより自分の立場や利益を優先しているように思えます。


***
 

こんな風に書いていると、3年前、初めて私の「がん」が発覚した時、手術も治験のチャンスも何も与えてくれず、私をそのまま見殺しにしようとした最初の「傲慢主治医(←ホークアイではありません)」の事を思い出してしまいます。

私の過去の治療暦を読んで知ってる方もいらっしゃると思いますが、その最初の主治医の病院には、たまごっち先生のような凄腕外科医も、新薬を使った治験も、何もありませんでした。あったのは、20年来の古い抗ガン剤による治療のみ、それも奏功率は非常に低いもの。

それだけ試して、ダメなら後は死ぬしかないという感じでした。実際、もってもせいぜい1年、1年半だと思っていたようです。私がたまごっち先生の手術を受けたいと訴えたときも、あんなカウボーイ気取りの外科医を信用したら、もっと命が短くなると、皮肉たっぷりに言われました。

自分が出来ない治療法は、全て「無理、効果はない、やっても無駄」の一点張りでした。今思えば、この医者は、患者の命よりも、自分の医者としてのエゴを優先させていたのです。

幸運にも、私はこの主治医の元を去る事ができ、ホークアイの治験、たまごっち先生の手術、そしてスイスのPRRT治療で、3年後の今もまだピンピンしています。




話がそれてしまいましたが、本の事に戻って、ドナルドソン氏は、まず何よりも、飼い主は「犬を擬人化する態度、犬の固定観念」などを捨てなければならないと言っています。

普通、犬をペットとして迎えたいと思っている人は、だいたい犬のことをフレンドリーで、いつもハッピーでシッポフリフリ、飼い主にも他人にもすぐ懐いて、横にちょこんと座って待ってるような、かわいい天使を想像しているようです。

でも、いざ飼ってみて、犬にそれが出来ないと分かると、こんどはその犬を「悪い犬」「バカ犬」呼ばわりします。

でもドナルドソン氏曰く、この「悪い犬」「バカ犬」と言うのが本来の犬の姿だそうです。

最初から飼い主が期待しているような「理想の犬」なんていないそうです。そして、そーゆー風に、飼い主が犬を「過大評価」し、犬に出来る事を「高望み」しているから、犬を罰したり、叱ったりする行動に出るそうです。

犬のしつけ・訓練は、そんな風に「感情的」に行うものではありません。そうした所で、苦労した程の効果はあまりないそうです。むしろ、学校で先生が生徒に難しい算数の方程式を教えるように、順序立てて、システマティックに教える方が、犬の理解力も高まるそうです。

実際、音楽を一度も習ったことのない子供に、音符が読めないからと叩いて叱ったところで、読めるようにはなりませんよね。子供が安心して「ド・レ・ミ」からゆっくり、習える環境が必要です。




最後に、こちらがそのドナルドソンの指摘する「犬の本当の姿」リストの一部です♪

もしあなたがこれらのことを「悪いこと」と言って怒鳴ったり、罰しているとしたら、あなたは犬を犬として認めていません。一度、人間の尊厳をすべて奪われて、チョークチェーンを首に巻かれ引きずり回されれば、人間もその意味がより深く分かるのかもしれません。

1.It's all chew toys to them(僕ら犬にとっては、回りあるのもの全てが齧るためのおもちゃなのさ。顎はいつでも鍛えてなくっちゃね♪ 家具でもソファーでも、どれが貴重なものなどの区別はつかないよ。)

2.Amoral(僕らには道徳観念がないんだ。分かるのは危険が安全かだけ。)

3.Self-interested(基本的に自分の利益になることしか興味がないよ。あなたを喜ばせたいなんて、これっぽっちも考えてません。)

4.Lemon-brain(僕らは脳に「しわ」があまりありません。「おバカ」なのさ。報酬をもらえるなら、いっぱい練習して勉強してもいいよ。でも本を読んだり、テレビを見たり、話を聞いたりして勉強できないんだ。)

5.Predators(僕はつよ〜い捕獲動物なんだ。くんくん獲物を探すし、追いかけるし、飛びついて噛んだりする。そして取った獲物(餌)は絶対に渡さないよ!)

6.Highly social(僕はいつも皆と一緒じゃないといやなんだ。一人でいることが大嫌い。寂しいと泣いちゃうよ。)

7.Finite socialization period(僕はつねに回りの皆と接していないといけないんだ。そうしないと、他の犬や、人がだんだん怖くなってしまうんだ。)

8.Opportunistic scavengers(チャンスさえあれば、手に届く食べ物は、取って食べちゃう♪ だって次に餌が手に入るのはいつかわからないもんね←捕獲動物)

9.Resolve conflicts through ritualized aggression(僕らは嫌いな相手の事を、ママに言いつけたり、訴訟を起こしたりしないんだ。解決策はただ一つ、ガウガウさっ♪)



陽性強化では、犬のこのような「本能による癖」を、効率よく修正していくテクニックがたくさんあります。

もちろんこの方法が全てだとは言いませんが、力や脅迫を使う前に、犬に正しく学ぶチャンスを与えてあげませんか?

 
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2009/12/15 07:33 | TrackBack() | コナーのしつけ・訓練

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