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2024/04/19 23:59 |
治療歴4~さよならK病院
sayonara.jpgいずれにせよ、私にはまだ保険という大きな問題がありました。よほど特別な事情がない限り、K病院グループの外では保険が使えません。とにかくK病院と交渉をし、例外を認めてもらうしかありません。早速担当医に会いに行って、S大付属病院で手術をしてくれる医者が見つかったので許可して欲しいと頼みました。担当医は信じられないといった表情で首を振り「こんな状態で手術なんて聞いたことがない。そんなことしたら命を縮めるだけだ」と言いました。そして「その外科医の考えてるのはカウボーイ気取りのむちゃくちゃな手術だ」とも言い切りました。しかし、私はもうすでに彼の元で治療を続けていく自信はありませんでした。結局、自分が決める権利はないからいうことで、正式に嘆願書を提出することは同意してくれました。しかし、数日後K病院から返ってきた返事はこうでした。「手術がしたければ、K病院の外科医がします。だからS大付属病院での手術は許可しません。」

私とJJには、K病院グループがS大付属病院に莫大な手術費を支払いたくないので、方針を変えたとしか思えませんでした。でもとにかく、担当になる執刀医には会いに行きました。私とあまり年の変わらないような若い先生でした。複雑なオペを何度も経験したそうで、腕にはかなり自信があるようでしたが、たまごっち先生の提案したような手術は初めてのようでした。私は手術のことはよく分かりません。きっと彼女も優秀な外科医なのでしょう。でも私にとって、この命に関わる危険な手術を頼むのは、たまごっち先生以外に考えられませんでした。後日、正式に手術を断ったとき、その若い外科医は、本音でもこぼすかのように「その方が賢明だと思います」と言いました。

涙の辞職願


そのころ、JJが朗報を持ってきました。JJの会社で加入している保険はS大付属病院と提携していて、私が仕事を辞めて今の保険を失えば、扶養家族としてすぐにJJの保険に移れるということでした。そして私のようなケースは、既存の病気の治療であってもすぐに保険が適用されるということを、JJの会社の人がちゃんと調べていてくれました。

私は治療のため、ずっと会社を休職していましたが、必ず元気になって職場に復帰したいという気持ちは、これまでのつらい時期を乗り切る原動力でした。職場の皆も応援してくれていました。だから会社を辞める事は私にとってとても悲しいことでした。でも背に腹は変えられません。私は2月いっぱいで正式に会社を辞職しました。その頃、抗がん剤で毛が全部抜けて「バンダナ頭」になっていた私に、上司は「元気になったら何時だってここに仕事があるからな」と言ってくれました(感激)。

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2007/02/28 17:30 | Comments(0) | TrackBack() | 過去の記録2~治療編

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